自閉症児はマイナス思考だから成功体験が大切!息子の療育6回目

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私の息子は自閉症スペクトラム。現在5歳年中さん。今年の4月から、週1回通年療育に通っています。

 

自閉症は「失敗したらどうしよう」とマイナス思考が働き、行動がとれない特性があります。

だから、成功体験を積み重ねて自信を持つことが大切。

 

6回目の療育は、「待っている間にやる気と自信が減退するタイプ」の子供が成功体験できるように考えられたカリキュラムでした。

 

今回は、療育で学んだ自閉症特有のマイナス思考への働きかけ方を解説し、いつものように療育の様子をレポートします。

療育5回目のフィードバックはやはり特筆事項なし…

毎度毎度の連絡ノートのフィードバックですが、今回も療育の先生から、特別な指摘はありませんでした。

 

私が連絡ノートに書いた内容はコチラ。

  • 療育のクラスに随分慣れて、「何やるんだろう」「おやつは何かな」と、楽しいにしている様子が見られるようになった。
  • どもりが少し落ち着き、STでは短い会話で本人がスムーズに話せる内容を増やすと良いと言われた。

 

療育の先生からのフィードバック

療育を楽しみにしてくれているようで何よりです。

息子さんが一斉指示から受診し、見通しを持てることが増えたことで、本人の中に余裕が生まれ、少しの変更などに対しても怒らず受け入れられている様子です。わかって参加できていることが、しっかりと自信になっているのだと思います。

 

ほら、特に問題なし。

 

それにしても、「怒らず」という表現には、ちょっと違和感だよなぁ。

 

息子は2回目の療育のフィードバックの時、「記憶を頼りにしているから変更が辛い」みたいなことを指摘されていたんです(これにも違和感だったけど)。

その時の違和感については、下記の記事で詳細を書いています。

 

5歳自閉症の息子は記憶を頼りに生活してるってマジ?療育3回目

 

でも、変更が受け入れられないというよりも、「前と違うぞ」という違和感を指摘せずにはいられないだけって感じだと思うんですよねぇ。

そもそも息子は起こる事殆どないし。

納得できないことがあるとしょんぼりするタイプだから、どうにも「怒らず」にひっかかってしまう私です。

 

まぁ、どちらにしろ、療育クラスでは手がかからず問題があまり見られない模範的な息子なので、先生からのフィードバックもかなり短いですぞ。

他の方のがチラッと見えてしまったんだけど、小さな字でビッシリ書かれていました。息子と随分扱いが違うなぁ。

 

5歳自閉症スペクトラムの息子の療育6回目の様子

6回目の療育は、別室参観

別室参観は、療育クラスの様子をカメラで映し、親たちは別室のモニタでその様子を参観します。子供たちは、親が自分たちの様子をモニタで見ていることを知りません。

 

目的は、「親の目の前とは違った子供の姿を客観的に見る」ことです。

 

子供、特に自閉症児は人とセットにして自分の行動を決めているケースがあるそうです。

教室に親がいなければクラスの中の自分でいられるけれど、親が参観していると、「ママと一緒の自分」が噴出し、そちらに引っ張られてしまい、できる場面でできなくなることがあるんだとか。

 

だから、普段は見られない「親と一緒にいない時の子供の姿」を見れる別室参観は、とても貴重な機会です。

 

これ、定型の娘の時が超当てはまってました。年長になるまで、参観日は100%泣いていたんです。「ママと一緒の甘えっ子の自分」が噴出した状態だったのでしょうねぇ。

 

前置きが長くなりましたが、6回目の療育は以下のスケジュールで行われました。

 

9:30  入室→お支度→自由遊び
10:00 朝の会(ご挨拶、出席とり、お歌、お楽しみ、お茶)
10:20 本日の活動(サークルゲーム「ボール運び」)
10:40 トイレ→オヤツタイム
11:00 自由遊び→帰りの会
11:30 帰りのお支度して解散

 

別室参観できるのは、朝の会と本日の活動のみです。

 

息子の場合、ぶっちゃけ参観の時と様子は殆ど変わりませんでした。

 

如いて言うなら、参観の時は「できたよ。見て見て」アピールが私にあり、度々振り向いていますが、それがなくなっただけで、その他はいつも通りの息子です。

あ、でも、いつもは「ぬるい」と飲まないお茶を、今回は飲んでいました。

 

今回の朝の会のお楽しみは、前回同様はらぺこあおむし。

前回は「もう1回観たい~」と言っていたけれど、今回はらぺこあおむしの本が出されると「また~?違うのがいい~」とか言ってました。

 

こういうところ、やっぱりアスペルガーっぽいよなぁ。心の声、ダダ洩れ。

 

本日の活動の「ボール運び」は、以下の流れで行われます。

 

  1. 自分が歩くコースがわかるように、一直線にテープが貼られている。
  2. スタート地点にはそれぞれ与えられた動物マークがある。
  3. ゴール地点に机があり、その上にボールを入れる筒と、成功したら貼れるシールの台紙がある。
  4. 1回目のボール運びは、ボールではなくソフビでできたアヒルを手で運んで筒に入れる。
  5. 2回目のボール運びは、ボールを手で運んで筒に入れる。
  6. 3回目のボール運びは、おたまにボールを乗せて運び筒に入れる。
  7. それぞれ筒に入れるのが成功するごとに、台紙にシールを貼っていき、全部貼れたら終了。

 

前述しましたが、今回は「待ち時間に弱いタイプ」が成功体験できるようにカリキュラムが作られています。

 

いつもは時間をかけて先生がゲームの説明をし、更に実際に行って子供の前で見せてから、子供たちの番になります。

しかし、説明している間に「やるぞ」という気持ちが緊張感によって減退し、「失敗したらどうしよう」と不安が膨らみ、考え込んだ結果「やらない」と判断してしまう子供もいるのです。

 

このタイプは説明することで待たされ、結果「理解しているのにやらない」となっていしまい、なかなか成功体験ができません。

だから今回は、超スピーディーにゲームの準備をし、じっくりではなくざっくりと簡単に説明し「とにかくやってみよう」という形で始めました。

 

先生の思惑は的中し、いつもは頑なに拒否するA君が、「急げ急げ」と慌ただしい雰囲気に流され、完全ではないけれど、先生と一緒に活動に参加することができました。

 

息子はというと、説明が不十分だったので、それが不安材料になったようです。一応やってはいましたが、周囲の様子を見ながら、少々ウロウロしつつ、なんとかやっている感じ。

別室参観で同室した通年療育の統括担任が、「息子さんは、説明があった方が安心して取り組めるタイプですよね」とおっしゃっていましたが、全くその通りだなと思いました。

 

だけど、そんな事より印象的だったのが、息子の発言です。

 

「ボール運びです」と言われたのに、最初に出てきたのがあひる。

これに対して「ボールじゃないじゃん!」と真面目にツッコミを入れていました。

 

言葉通りに受け取る息子は、やっぱりアスペルガー要素が強いよなぁ。

 

あと、渡されたあひるは指でおすと「ピーピー」と音が鳴るのですが、子供たち全員が待っている間あひるを押して音を出し、あひるの大合唱状態になっているのが、ほのぼのとしました。

 

療育で行われる自由遊びの目的と息子の様子

今回、統括担任の先生が別室参観の後も同室して下さり、自由遊びの時の子供たちの様子をお話してくれました。

 

療育では、活動の前後に自由遊びの時間があります。先生方が親に説明やフィードバックをする時間確保のためでもありますが、それ以外にも目的があります。

 

  • 限られたスペースと玩具で遊びを工夫する
  • 友達同士の関りから人間関係を学ぶ

 

今回、「遊びを工夫する」という観点から、子供の様子の説明がありました。

 

療育は7人クラスです。

この中で、遊びを工夫し、自由遊びの時間が充実しているのは、息子とB君。

どちらも完全なる小鉄で、自由遊びはプラレールをしているそうです。

 

B君は自分でレールを工夫しながら組み立て、自分が使いたいレールはしっかり確保している様子。

 

一方息子は、先生に「〇〇駅作って」と要望を出し(しかも複数の駅名。且つマニアックな駅名)、なんと先生がラミネートで駅の札を作ってくれたそうです。それをプラレールの駅においては電車を通過させ、駅の札を取り替えて「次の駅」とし、また電車を通過させるという遊びをしているらしい…。

 

ぎゃー、息子よ。先生に何作らせてるのよー!

 

私は大恐縮ですよ。厚かましいったら(汗)

 

でも、療育的観点から見ると、「こうやって遊びたい」「だからこうして欲しい」と自分の気持ちを伝えるのは、むしろ好ましい姿だそうです。自ら発信できるようにするのも、療育の目的の1つです。

 

とは言え、息子は心の声ダダ洩れ状態。本当にそれでいいんだろうか…。

という不安を口にしたら、「今はそれでいいんですよ」と言ってくれました。そして、息子の創造性に感心されました。

 

まぁ…もし世の中に「電車IQ」があるとしたら、息子はきっと170位は行くでしょうが…。

 

ということで、息子とB君は、自由遊びの時間を理想的な形で過ごしています。

 

その他のメンバーについてですが、好きなものがないのか、積極的に遊べないのか、理由は様々ですが、「イマイチ何をして良いのかわからない」という様子が見られるそうです。

これは、与えられた時間、自ら工夫して過ごすのが苦手ということになります。

 

彼らは家でも1人黙々と遊ぶことは稀で、常に親に「遊んで~」「やって~」と求めてくるのだと、母親たちは口を揃えて言っていました。

 

私はこれって、人とコミュニケーションを望んでいるんだから良いことだと思っていたのですが、それだけではないそうです。

「人の手を借りなければ時間を潰せない。楽しめない」という弱点にも成り得るんだとか。

 

では、1人遊びが苦手な子供には、どのような対処をすれば良いのでしょう。

その答えは、つきっきりをやめ、あえて1人で遊ぶ時間を意識的に作る事。

 

これ、私は無意識にというか、必然的にやっています。息子つきっきりだと、家が荒れるし仕事も滞るから。

 

でも、1人遊びが特に苦手というC君とD君のママさんは、家に帰ったらほぼつきっきりだそうです。

ちなみに、どちらも1人っ子。わかるよ~。1人目ってそうなるよね。

 

だから、家事などを子供がいる時にあえてやり、「ママはこれをやるから、あなたはその間1人で遊んでね」と言って、それを貫き通すと良いそうです。

この時、「ママと遊びたい」という願いが叶えられず、モヤモヤが積もらないように、「1人で遊んでてね。ママがこれ終わったら、一緒に遊ぼうね」と、1人の時間が終わった後、一緒に遊べる見通しを立てるのが大事です。

 

自閉症児のマイナス思考は生まれながらの特性?療育の目的とは?

さて、話は自閉症特有のマイナス思考に戻ります。

自閉症児のマイナス思考は、以下のように展開していきます。

 

  1. 新たな課題が与えられる
  2. 初めてのことは「できるかできないかわからない」から不安
  3. マイナス思考が強いから「できないかも」の気持ちが強まる
  4. 自信のなさから「失敗が恐い」と思う
  5. 「失敗する位ならやらない」という結論に達する

 

ああ~、これ、うちの息子もあるよなぁ。

 

真面目なので、幼稚園の活動は苦手でも頑張って取り組んでいるそうですが、壊滅的にできないお遊戯は、息子も苦手意識が強すぎて、練習する前に「できない」と諦めてしまいます。

見通しがつかない場面が苦手なのも、「何が起こるかわからない恐怖」「与えられた課題ができないかもしれない」という不安が強いからなんだろうなぁ。

 

こういうマイナス思考って、生まれつきの要素が強いと、テレビで観たことがあります。

 

自閉症とか発達障碍とか関係なく、楽観的か悲観的かは、その人の特性で、簡単に変えられるものではありません。

 

まぁ、そうだよね。心配している人に「大丈夫」って言ったって、気休めにもならないし、恐がっている人に「恐くないよ」と言うことほど無駄な発言はないと思うし。

 

だからこその、成功体験なんです。

 

「できないかも」という不安に勝つには、「でも、やったらできたじゃん」という経験を増やすのが有効!

「やったらできた」という経験が増えれば増える程、「できないかも」と不安を感じても「あの時はできた。この時もできた」と、根拠ある自信を持てるので、チャレンジする気持ちが湧いてきます。

 

療育の目的は、少人数で丁寧な指導をすることで、自閉症の子供たちに成功体験をたくさんさせてあげることなのです。

 

今回、「うちの子、引きこもりになるんじゃなかろうか」と心配しているママさんがいました。小学生の我が子が引きこもりだという人のブログを読み漁っているそうです。

 

ああ、きっとこれも親の成功体験が少ないからマイナス思考に陥るんだろうなと思います。

 

私には息子の他に小5の娘がいます。

息子よりずっと人見知りで、泣き虫で、恐がりで、コミュ障だった娘が、今それなりに小学5年生をやっているという、ある意味親子の成功体験をしているから、息子の未来をマイナス思考で考えずに楽観的でいられるのかもしれません。

 

我が子が自閉症の場合、親子共倒れにならないためにも、子供だけではなく、親の成功体験も重要です。

 

だから、やっぱり育児のハードルは低く設定すべき!

 

高いハードルを設定してしまうと、超えられず失敗体験になります。でも、ハードルが低ければ、超些細な事でも「できたね」って親子で喜べますよ。

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