自閉症児と娘を持つ母から見たグッドドクター第2話の感想

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私は湊先生と同じ発達障碍、自閉症スペクトラムの息子がいます(息子はサヴァンではないけど)。

だから、第1話からグッドドクターは注目していました。

 

でも、第2話は、自閉症の特性よりも、医療ドラマにありがちな「未婚&未成年の母と子の物語」でしたね。

 

ベタな感動ストーリーですが、自閉症の息子だけではなく、定型の娘を持つ私としては、物凄いモヤモヤが残る内容でした。

 

今回は、グッドドクター第2話の感想を、母親目線で語ります。

グッドドクター第2話超簡単なあらすじ

グッドドクター第2話の感想の前に、あらすじを超簡単に箇条書きで説明します。

 

ネタバレが嫌な人は読まないでね。

 

  • 16歳女子高校生(唯菜)が破水して救急搬送され、25週の低体重児を出産する。
  • 唯菜の赤ちゃんの父親は「初めてできた彼氏(しかも年上で恐らく社会人)」で、妊娠を告げると中絶を求められ、拒否するとそのまま音信不通に。
  • 唯菜は家で状態で友達の家を転々と泊まり歩く状態で未受診妊婦だった。
  • 生まれた赤ちゃんは低体重以外に内臓疾患(腸の大半が壊死)があった。
  • 手術をすれば完治する可能性はあるが、術中死のリスクが90%と高く、自然治癒(死亡率は手術よりも高い)を医師たちは選ぶ。
  • しかし、湊先生が唯菜に「手術すれば助かる」と言ってしまい、唯菜が医師に手術を求める。
  • 唯菜は未成年の為、唯菜の親の同意書が必要と告げられる。
  • 唯菜は母子家庭だが、母親が足を悪くして経済状況が悪化してから母子関係は最悪な状態。
  • 唯菜は母に同意書のサインを頼むが、母親は拒否。
  • そんな中、湊先生がエコー画像で赤ちゃんの腸が少し回復しているのを発見。手術しても体力が持つ可能性が出てくる。
  • 手術への希望が見えたのに、赤ちゃんが急変し、夏美先生と湊先生が高山先生を説得。
  • 夏美先生が唯菜の母に連絡をとり、唯菜と母の話し合い互、同意書のサインが得られる。
  • 手術は湊先生の転機により無事成功。
  • しかし、同意書にサインする条件として、唯菜は我が子を里子に出すことを母と約束していた。

 

グッドドクター第2話の視聴率は、めでたく10%超えしたようですね。

グッドドクター第1話の感想は、こちらをどうぞ。

自閉症児の親から見たグッドドクター・第1話感想

 

娘を持つ母親から見たグッドドクター第2話は超モヤモヤ

第1話は湊先生の自閉症の特性について全面的に描かれていましたが、今回は16歳の母唯菜が赤ちゃんに抱く、純粋過ぎるほどの母性が描かれていました。

 

だけど、唯菜の母性は無知からくるものだと、私は強く思いました。

 

家庭に恵まれない未成年の女の子が陥りがちな、非常に危険な状況が唯菜です。

 

まず、唯菜の相手である社会人男性がクズ。

 

たった10代、しかも付き合っていれば家出同然だとわかっただろに、だからこそ白羽の矢を立て、美味しい思いをさせ、意のままに体を貪ったとしか思えない。

本当に愛があるなら、未来の可能性に溢れている10代の女の子に、避妊もせず妊娠させるなんてありえない。

 

今時はSNSを使えば、いくらでも出会いが増やせるからこそ、無知な10代が標的にされるんだ。

唯菜にとっては、きっと夢の様な時間だっただろうけど、その代償として自分が支払ったものは多過ぎる。

 

娘を持つ母親として、赤ちゃんの父親に憎しみを感じました。

 

唯菜にしても、最初は中絶しようと産婦人科に足を運んだけど、結局恐くて入れなかっただけ。

10代だから仕方ないけど、そうしている内に胎動を感じて、赤ちゃんに愛情を持つ姿は、愛に飢えている唯菜が、赤ちゃんへの愛に縋っているようにしか見えませんでした。

結局、中絶が恐くて逃げている自分を、「赤ちゃんは生きたがっている!」と、言い訳しているだけなんじゃないか、そんなことを考えてしまいます。

 

その後、出産した後も「赤ちゃんを助けて!」と必死に訴えていたけど、これも本当に愛なんだろうかと疑問を感じました。

見殺しにするのが耐えられないからじゃないのかと。

 

だって、助けてどうするの?

あなた育てられる?

低体重児の親って、両親揃っていても物凄く大変なんだよ。

様々なリスクを抱えている赤ちゃんを、今後の青春犠牲にして、本当に心から愛せる?

今後、ただの一度も「あの時中絶していれば」と思わない自信はある?

幸せにできる?

貧困の中で育つ子供の辛さは、何よりあなたが知っているはずでしょう?

 

もう、モヤモヤ大爆発ですよ。

 

10代だから仕方ないと頭ではわかっていても、実際育児を経験して、赤ちゃんを大人にするのがどれだけ大変か、日々実感しているからこそ、唯菜に問いかけたくなります。

 

むしろ、唯菜の母親の気持ちの方がわかります。

唯菜の母親は、頑張り過ぎて心が折れてしまったのでしょう。だからって、娘を不幸にして良いわけないし、酷い母親だとは思います。

 

でも、この状況で簡単に同意書にサインする母親の方が、どうなのって思う。

 

このまま最初に医師が選んだ方針の通り、「赤ちゃん頑張ったけど死んでしまった」という形にした方が、娘の将来のためんじゃなかろうかと。

生まれてきた赤ちゃんには本当に申し訳ないけど、「助ける方法はなかった」という結論の方が、娘のためを思うと一番良いのではないか。

何なら、自分が悪役になってでも、娘の未来のために、赤ちゃんの命を諦める選択をするべきではないか。

 

だから、最終的に「里子に出す」という条件付きで同意書にサインをした母親の決断は、最良だったと思うのです。

 

これなら、赤ちゃんの命を見捨てたという罪悪感から娘は解放されます。

その上で、娘の将来の自由を奪わずに済む。

 

ドラマでは、「お金がない」ということを全面に出していましたが(実際貧困家庭程、このような状況に陥りやすいでしょうから)、母子をテーマにするなら、もう少しわかりやすく、母親が唯菜を大切に思う気持ちを描いて欲しかったです。

 

結論:グッドドクター第2話は頭の中お花畑

今回、赤ちゃんを助けようと必死になる医師、そして、それこそが唯菜のためと思っている姿に、違和感を持たずにはおれませんでした。

 

もちろん、命を助けたいから医師になった人たちです。彼らの行動は素晴らしい事。

だけど、本当に唯菜が赤ちゃんを育てていけると思っているんだろうか。

 

唯菜は搾乳を頑張っていたけど、でも出産後は自分が好きな時に寝て、好きな時に食べて、全く赤ちゃんに束縛されていない状態です。

赤ちゃんはICUに入っていて、時々顔を出すだけで、命の安全は医師や看護師が懸命に維持してくれます。

 

唯菜の言動を見ると、退院後赤ちゃんを育てる大変さ、全くイメージできていないですよね。

 

ただただ、小さく懸命に生きている赤ちゃんの姿を見て、おセンチになってるだけ。

頭の中お花畑状態。

 

でも、恐らく唯菜の母親は、赤ちゃんが退院した後のことを考えたでしょう。

育てながら唯菜が高校卒業するのは困難だとか、自分にハンデがあるから助けてあげられないとか、貧困の中で唯菜同様赤ちゃんも辛い思いをするに違いないとか。

もしかしたら、唯菜が赤ちゃん育児に音を上げる姿も想像していたかも。

 

自分が元気で経済的余力があれば、支えてあげられるけど、今の状況は絶対無理。

これは、合理的且つ的確な判断です。

 

グッドドクター第2話で、現実を見ていたのは、唯菜の母親だけだと思います。

 

里子に出すという母親の決断を、悲観的に受け取るドクター側も、当た真ん中お花畑。

特に夏美先生は、感情移入しているけど、すごく中途半端だと思います。

 

彼女の家庭は経済的に恵まれていたことでしょう。医学部ってお金かかるから。

そんな中、自分の夢を志し、今仕事に生き甲斐を感じて頑張っている。

10代20代自分の事だけを考えて、充実した日々を送ってきたのが夏美です。

 

それなのに、よくも「生んだ赤ちゃんを無条件に愛して育てる母親像」を、唯菜に押し付けることができたなと。

 

夏美も育児に関しては無知だったということでしょう…。

 

私の感想、酷い?

でも、娘を持つからこそ、母子テーマで特に10代の出産ネタは、色々な事を想わずにはいれないのです。

 

夏美が渡した「養子縁組をせず、一時的に子供の保育者になる制度」。

これは、唯菜の愛情を確かめる行為になることでしょう。

 

今は、当た真ん中お花畑の唯菜。

だけど、退院して日常が戻ったら、友達と遊んだり、新たに恋をしたりするかもしれませんよね。

 

自分が主役の10代に戻った後、果たして数年離れていた我が子を引き取って、全てをなげうって育てる気持ちになれるかどうか。

 

ドラマなので、「めでたしめでたし」で終わるのは良いけど、私はその先のことを考えずにはいられませんでした。

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