子供が発達障害かも…普通を求めて先送りにするリスク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

発達障害の認知が広がりつつある今、「子供が発達障害かも…」という考えが頭を過ぎる人も増えていることでしょう。

 

11月17日にNHKで放送された「ウワサの保護者会」では、「発達障害かも…どうすれば?」というテーマで、小中学生の我が子の発達障害を疑う親たちが悩みを口にしていました。

 

私の息子も発達障害で、自閉症スペクトラムですが、最初は我が子が自閉症だなんて全く思っていませんでした。

診断済みの親でもそうなんですから、具体的に子供が困っていても、つい「大丈夫」と問題を先延ばししてしまう親は少なくありません。

 

だけど、「子供が発達障害かも?」と思ってしまう程問題が露呈している状態で、何もせず先送りにするには大きなリスクが伴います。

 

今回は、「子供が発達障害かも…」と疑念を持った時の親の苦しい気持ちに寄り添いながら、それでも問題を先送りにしてはいけない理由を語ります。

ウワサの保護者で取り上げられたテーマ「子供が発達障害かも…」

私がこのテーマをブログに書こうと思ったのは、11月17日放送のウワサの保護者会を観たからです。

「発達障害かも…どうすれば?」というテーマで行われた放送の概要は、以下の通りです。

 

落ち着きがなく、授業に集中できない。友達とのコミュニケーションが難しい。がんばっても学習成果が上がらない。発達障害の特性は「個性」とはっきりと区別する境界線がないため、保護者は疑問を感じながらも、そのままの状態でもんもんと悩むケースが多い。スタジオには、そんな悩みを今抱える当事者と、かつて同じ経験をした保護者たちが集まり、どんな心構えで子どもたちに寄り添えばいいのか、じっくりと話し合っていく。

引用:http://www4.nhk.or.jp/hogosya/x/2018-11-24/31/3546/1729515/
出典:日本放送協会

 

見逃した方、2018年11月24日(土)午後0:30~0:55で再放送があります。

また、NHKオンデマンドでも、有料で視聴可能です。

 

番組調査では、小中学生の子供を持つ親100人に「我が子に発達障害があるかも?」と思ったことがあるかとアンケートしたところ、なんと29%が「ある」と回答したそうです。

 

確かに、私も自閉症スペクトラムの息子を育てているので、すっかり「発達障害フィルター」ができてしまい、なんだかどの子もこの子も特性ありに見えてしまう瞬間があります。

 

ウワサの保護者会では、今まさに「子供が発達障害かも…」と思っている母親がテレビに登場。自分の本音を包み隠さず話してくれました。内容は以下の通りです。

 

  • 計算間違い、字の間違いなど、うっかりミスが多い。
  • ずっと叱ってきたのに直らない
  • 小学3年生の時、個人面談で担任の先生に「発達障害かも」と話してみたけど、見事にスルーされた
  • ADHD診断チェックをやってみたら、殆どの項目があてはまった(でも受診や相談はしていない)
  • 失敗から学んでほしいと思っている(だけどずっと変わらない)
  • 算数がとにかく壊滅的に苦手
  • 発達障害かも…と思っても、診断して黒になると思うと…
  • 祖父母にも子供のことは話していないから…
  • 子供が発達障害かも…と思いながら具体的行動を起こさないのは、自分が(発達障害を)格好悪いと思っているからかも…

 

この発言は全て、「子供が発達障害かも…」と思った時の、とても正直な気持ちだと思います。

だけど、Twitterでは出演した母親について、厳しい意見が飛び交っていました。

 

 

でも、番組に出演した母親が特別世間体を気にし過ぎるというわけではないと思うのです。

 

それくらい、発達障害の情報は今錯綜しているし、正しい知識、正しい未来が見えづらい状態。

 

そんな中、「子供が発達障害かも…?」と思って、即具体的行動に起こせる親の方が、少数派だと思います。

 

子供が発達障害かも…と思った時の親の気持ち

ウワサの保護者会で、「子供が発達障害かも…」と疑いながら、でも何も行動を起こさず、我が子に普通を求め続ける母親を見て、私は2つの感情を抱きました。

 

  • 「発達障害かも…」と思いながら、ハッキリさせたくない気持ち(普通の可能性を残していたい)
  • 明らかに子供が困っているのに、改善もしない同じやり方を貫き通す親の無策な愚かさ

 

小中学校で初めて「発達障害かも…」と思う場合、子供は入学前の健診を全てスルーしています。

いわば、「普通」という太鼓判を押されているんです。

 

それなのに、なんだか学校で上手くいかない。親の自分が普通にできたことができない。教えても教えても手ごたえがない。

「何かおかしい」と感じても「子供ってこんなものなのかな」という気持ちが捨てきれません。

 

しかも、ママ友に相談しようものなら、「ああ、うちもそんな感じよ」とか「発達障害?全然そんな風に見えない」と前向きな言葉を貰ってしまうんです。

だって、それが社交辞令だから。

そして「社交辞令だよね」とわかっていても、それでも「やっぱり子供は普通なのかな」と信じたい。

 

この気持ちのせめぎ合いがあるから、発達障害だとハッキリさせるための行動を躊躇してしまうんです。

 

ちなみに、夫に相談したって、「え?こんなもんじゃない?」「うちの子は普通だよ」「おまえ、子供を発達障害にしたいのか」となるケースが大半。

うちの夫なんて、息子が自閉症スペクトラムで療育通ってたって、「苦手はあるけど、うちの子普通」と思ってますよ。まぁ、邪魔はしないし、子供と良く遊んでくれるし、何より愛してくれているからそれで充分なんだけどね。

 

話がそれましたが、このように、小学校入学以降は、「子供が発達障害かも…」と思っても、具体的支援に動きづらい環境が整っちゃっているんです。

 

幼児期と違って、支援を求めたくても、どこに相談すればわからないという母親も多いでしょう(番組出演者の母親だって、意を決して担任に話したのにスルーされちゃったし)。

だから、子供が発達障害かもという状態を、ハッキリさせたくない気持ちはわかります。

 

だけど、明らかに困り感があるのに、自己流で対処して、それが上手くいかなくて、それでも全く同じやり方を貫き通す親の気持ちは全くわからん。

 

効果がないってわかっているのに、やりかたを工夫しようとしないのは、愚かだし怠慢です。

 

「失敗から学んでほしい」というのは、「技を盗め」という日本独自の考え方の延長で、刷り込まれてしまっているのだろうけど、それでも目の前の我が子が困っているんだから、どうにかしようともっと必死になってくれよと思うわけです。工夫しろよと。

 

でも、まだ子供ということもあり、「時間が解決する」という、最も楽で明るい未来を夢見ていたいんですよね。

 

私の息子のように、健診で引っかかって要観察コースならば、自分の意思関係なく支援に繋がるのですが(と言っても、要観察から具体的支援に繋げるためには、やっぱり行動が必要だけど)、子供が小学校入学後だと、健診と名の付くものは全て終了しているから、親が思いっきり動かないと支援に繋げられないんです。

なんとな~く相談しただけでは支援に繋がらない。だから、腰が重くなるんだろうな。

 

それに、行動を起こさなければ「子供は発達障害かも…」という不安を抱きつつも「でもやっぱり普通かも」という希望を持っていられるのですから。

 

息子が自閉症スペクトラム診断済みで、療育、ST、OTと、バリバリ要支援なのに、私の正直な気持ちは、未だに「本当に将来困ったりするんだろうか?案外普通に生きていくんじゃなかろうか」と思っているんですから、健診スルーできるくらいの能力を持った我が子ならば、「きっと普通だ」と信じたくなるんだろうな。

自閉症スペクトラムだけど癇癪なし!私の息子は穏やか君

 

子供が発達障害かも…と先送りにしてはいけない理由

小学校入学後に子供の問題が多発して、それでも「普通」を求めて、発達障害の可能性を感じながらも、何もしないで先送りにする気持ちはわかります。

 

わかるけど、先送りにしても何1つ良いことはありません。

それどころか、親が子供の問題を先送りして普通を強いることで、子供は大きな負荷を感じてしまいます。

 

親に叱られ、先生に叱られ、でも自分でもわかるやり方を誰も教えてくれず、どうしてもできないもどかしさを言葉で説明できず、自分をわかってくれないと強い孤独感を持ち、こんな自分はダメなんだと自己肯定感をどんどん下げていきます。

 

そして、生きづらさを抱えて苦しんでしまうんです。

 

それでも、普通を求め続けられたら、不登校やストレスによる体調不良、鬱状態など、二次障害を起こすかもしれません。

 

「わからない」「わかってもらえない」という世界で生きるのは、それだけ苦しいことなんです。

 

だから、子供が目の前で困っていて、親のやり方では助けてあげられず、かといって、放っておいて自力で解決できないならば、親が周囲に助けを求めるべきなんです。

だって、子供はまだ小さくて、自分から「助けて!」と言えないから。

 

子供の様子を見て、言葉を聞いて、一体何に困っているのかを親がキャッチし、それを周囲に伝えて、一緒に支援する方法を考えるしかないんですよ。

 

実は、発達障害かどうかなんて関係ないんです。

子供が困った時、親がやるべきことは同じです。

 

だから、あなたの普通に子供をむりやりはめ込まず、全てをとっぱらって、子供のために何をすべきかを考えて欲しいです。

誰よりも苦しんでいるのは子供だから。

 

「子供が発達障害かも…」という状況は、とても苦しいですよね。

「まさか」という気持ちと、「でもやっぱり」という気持ちが交錯し、一生懸命子供を普通の枠にあてはめて「大丈夫」と自分を慰めたくなります。

 

でもね、それでは子供は辛いままです。

あなたも苦しいでしょうが、誰よりも苦しんでいるのは、あなたの子供本人です。

 

子供だから、大人のように気持ちを上手に言葉にできないし、表現もできないでしょう。

もしかしたら、親への反抗という形で、困り感をぶつけてくるかもしれません。

そしたら、親として尚更辛いですよね。

 

それでも、「自分より辛いのは子供だ」というのを忘れないでください。

子供時代は、親が守るしかないんです。

 

見守るだけで、健やかに成長してくれるのは優秀な健常児。

色々な問題を抱えて、親の手を煩わせるのは、発達障害児、もしくは普通の健常児です。

 

発達障害も健常も、本当はクリアな線引きなんてないんですよ。

 

それに、発達障害は一生付きまとうレッテルではありません。

 

発達障害とは、今目の前で子供が困っている時、支援を整えるためのアイテムなんです。

 

診断を受けるメリットだって、色々あるんですよ。

自閉症スペクトラムの診断を受けるメリットとは?体験談付で解説

 

だから、恐がらないでください。

子供が困っていたら、勇気をもって、「どうすればいいですか?」と相談してください。

まずは、学校のスクールカウンセラーと繋がると良いかもしれません。

大丈夫。私は自閉症スペクトラムの息子を、希望を持って、毎日楽しく育ていますよ!

SNSでもご購読できます。

コメントを残す


CAPTCHA