
私の息子は自閉症スペクトラム。現在5歳年長さん。
男の子の5歳…そう…七五三という一大行事があります。
自閉症含む発達障害の子供の親にとって、七五三は最大の難関行事です。
だって、子供に普段とは全く違う服を着せ、写真撮影をし、子供にとっては異様であろうお参りをさせ、場合によっては両家を呼んで食事会も開かなければならないのですからっ!!!
特に、自由ではいられないどころか、あれこれと細かいポーズをとらされる写真撮影は、鬼門と言っても過言ではないでしょう…。
そこで今回は、発達障害の子供が七五三で写真撮影する時のポイントを伝授!
自閉症スペクトラムの息子の七五三の様子もレポートしちゃいます。
Contents
発達障害の子供が七五三で写真撮影する時のポイント6つ
発達障害の子供にとって、写真撮影はとてもハードルが高いですよね。
だけど、七五三の写真は、やっぱり撮りたい!そして可愛い写真を残したい!
その為には、何に気を付けるべきなのか、発達障害の子供が七五三で写真撮影をする時のポイントを伝授します。
年齢に拘らない
まず、一番大事なのは「時期を待つ」という点です。
七五三は定型児にとってもなかなか疲れる行事です。
だから、親であるあなたが「そろそろ、チャレンジする価値あるかも」と、写真撮影できる光が見えていることが重要になります。
両家から「七五三は数えでやるべき」と言われても、「お参り?写真撮影?地獄絵図になるに決まってる」と、あなたが思うならば、断固拒否すべきです。
もちろん、満にも拘る必要もありません。
満で七五三の年齢になっていても、親のあなたが「まだ難しい」と思うなら、来年に延ばしても大丈夫。
何なら、お参りだけ簡単に済ませて、写真撮影の時期をずらせば良いんです。
我が家は、定型の娘は3歳の七五三を数えでやりました。
まだ2歳でしたが、定型と言うか、彼女の性格だったのでできました。
女の子は可愛い服や着物を着て写真撮られるのが、小さな頃から好きなんですよね。
一方、自閉症スペクトラムの息子は、夫が「息子も数えでやる?」と言ってきたのを私が断固拒否。
「無理。っつーか私が無理。どうしてもやると言うなら、全てあなたがやって。私は無理だから」
そう言うと、「僕も無理」と言って、速やかに引き下がった夫です。
事前に説明する
「七五三、やってみてもいいかも」と親のあなたが思ったら、充分にチャレンジする価値はあります。
だけど、発達障害の子供には丁寧な説明が必要です。
特に、息子のように予定がわからないと不安になる自閉症児は、次のように細やかに説明してあげましょう。
- どんな衣装を着るのか(試着した時の動画や写真を残して見せるのがベスト)
- 何日の何時から何時まで行うのか(時間が難しければTV番組の長さなどで説明)
- どこでやるのか(写真館のHPを見せながら。可能ならば親子で見学して流れをその場で説明する)
- 何をやるのか(写真を撮るだけではなく、どんな風にやるのか事細かに説明)
- 誰が来るのか(お祝いする家族親戚だけではなく、カメラマンや助手の人も入れる)
- なぜやるのか(あなたが元気に育ってくれたお祝いよ、とか)
当日の流れをカードにして、1つずつ終わったらめくっていくというやり方もおすすめです。
うちの息子は、口頭で伝わるタイプなので、上記のことをネットや録画した動画を見せながら説明しました。
朝イチ(可能であれば平日)に予約を入れる
七五三の写真撮影は、超混雑して戦場の様です。先に予約した人が押せば、後に予約した人の開始時間が遅れます。
だけど、発達障害児にとって、「ただひたすら待つ」というのはかなりしんどい!
だから、写真撮影は朝イチ予約がベストです。可能であれば、空いている平日が最も理想的。
これで、待ち時間をかなり短くできます。
うちの息子は土曜日にやりましたが、予約は朝イチでした。サクッと着替えて、そのまま写真撮影という流れです。
カメラマンに事前に説明する
発達障害にも色々ありますが、いつもと違う状況が不可となる自閉症スペクトラムや、とにかくジッとしているのがしんどいADHDの子供は、「笑顔でカメラ目線」というのが至難の業!
だけど、カメラマンはプロだし仕事なので、何とか良い写真を撮ろうと、あれこれ細かく指示を出し、粘り強く何度も写真を撮ってくれます。
が、それで写真撮影が長引くと、どんどんテンションが下がり、癇癪を起こしたり泣き出してしまったりして、収拾がつかなくなることも…。
そうならないように、カメラマンに事前に説明しておきましょう。
- 子供のタイプについて(じっとしていられない、笑顔が固まる、カメラ目線ができない等)
- 仕上がりは追求しないので、なるべく短時間で終わるようにしてほしいこと
「うちの子発達障害があって…」と言う必要はありません。
要は、写真撮影が難しいタイプだから、写真の出来栄えには拘らないことが伝われば良いのです。
息子の場合は、とにかくお遊戯が壊滅的で、写真撮影のポーズの形を維持するのが難しいと思い、それを伝えた上で、「集中力が続かないタイプなので、短時間で」とお願いしました。
その結果、着付けから写真撮影終了まで約30分間のスピード勝負!
それでも、終盤の息子はかなり面倒臭そうなダルダルモード。
「ちゃんとやれば早く終わるよ」と言い聞かせ、何とか終了できました。
目線を確保するアイテムを持参する
発達障害の子供にとって「カメラ見て」は、結構難しい注文ですよね。
自分からカメラまで、一定の距離があるし、「果たしてカメラのどこを見ればいいの?」という問題もあります。
写真館によっては、写真撮影の時に子供の視線を確保するオモチャやキャラクターを用意しているけど、それが我が子にハマるとは限りません。
だから、目線を確保するアイテムを持参しましょう。子供が大好きで、ちょっと距離があってもすぐわかるものがおすすめです。
うちの息子は、お気に入りの電車図鑑を持って行きました。
カメラマンの後ろに立って「ここだよ」と掲げて注目を集めるのに成功しましたよ。
ご褒美を惜しまない
発達障害の子供にとって、七五三の写真撮影はとにかくストレスがかかります。
だから、特別なご褒美を用意して、それで釣りましょう!
「七五三の写真撮影、頑張ったら〇〇だよ」と、事前に伝えて、子供のテンションを上げるんです。
この時、ご褒美を決してケチってはいけません。
ご褒美の特別度と子供のやる気は比例しますからね。
息子の場合は、大好きなUFOキャッチャー(今大ハマり中)10回がご褒美でした。
写真撮影で疲れた顔を見せた時、「UFOキャッチャー10回!」と声をかけると、ひきつった作り笑顔をしてくれましたよ(笑)
発達障害でも七五三の写真撮影は何とかなります!
息子は週1回療育に通っていますが、そこでも七五三の話題があがりました。
皆さん、色々と工夫して挑んでいたけど、結果的には何とか形になって終了できたようです。
色々な話を聞きましたよ。
- 子供の特性を伝えたけど、カメラマンは「良くありますから大丈夫ですよ」と言ってくれた
- 号泣されたけど、写真館のお姉さま方がたくさんおだてて気分を盛り上げてくれた
- カメラマンが超連写してくれたので、意外と良い写真が見つかった
親子にとっては、非日常の写真撮影だけど、写真館にとっては、子供の写真撮影は日常です。
ありとあらゆる修羅場をこえてきているようで、発達障害だろうがなかろうが、様々な状況の対処法を心得ているんです。
「もう絶対無理」というならば、時期をずらせば良いけれど、「発達障害で写真館に迷惑かな…?」という遠慮は不要です。
発達障害でも、七五三の写真撮影って、案外なんとかなります!
できる限り準備はして、後は「えいやっ!」と当日を乗り切ってくださいね。