
職場に後輩が入ってくると、「自分も教える立場になったんだなぁ」と感慨深いですよね。
だけど、初心を忘れて張り切ってしまうと、後輩たちから裏で「お局様」と呼ばれてしまうかも。
派遣社員をしていた私は、一時的な存在だからこそ、正社員たちからお局様への愚痴など、いろいろな話しが耳に入ってきたものです。
そこで今回は、「お局様」と呼ばれる女性の特徴を徹底解説!
職場の後輩との上手な付き合い方も伝授します。
目次
お局の意味と読み方、語源とは?
「お局」は「おつぼね」と読みます。
「お局」とは、職場で長く働いているベテラン女性を意味します。
語源は、江戸時代の宮中で個室(局と言う)を与えられた女官を指す「局」からきています。本来は位の高い女性の敬称を指す言葉です。
「お局」と聞くと、年配の女性をイメージするでしょう。
しかし、「いつから(何歳から)お局」という定義はありません。
しいて言うなら、その職場で女性の平均年齢より高ければ、「お局」と呼ばれる可能性が出てきます。
アルバイトの世界では、15~6歳の高校生が、20歳の大学生を「お局」と呼ぶこともあるので、年齢の定義は作れないのです。
お局と呼ばれる女性の特徴10つ
職場のお局の定義は「ベテランの女性」となります。
しかし、ベテランでも「お局」と認識される人とされない人がいます。
その差はどこにあるのでしょうか。
お局と呼ばれる女性の特徴を、詳しく解説していきましょう。
女性の平均年齢より年を取っている
お局の定義は「ベテラン年上女性」です。
そのため、職場にいる女性の平均年齢より年をとっていると、それだけでお局認定される確率がグッと高まります。
身も蓋もありませんが、性格の悪い女性は、自分の若さに天狗になって、年上ってだけで「お局」とバカにするんですよね。
年齢だけでお局認定する無礼なヤツの言うことは、一切気にせずスルーしましょう。
口調がキツい
年齢だけではない要素でお局認定される女性は、口調がキツいのが特徴です。
言葉に柔らかさがなく、とっつきづらい印象もあります。
具体例をいくつか挙げましょう。
- 話しかけられた時「え?」と鋭く聞き返す
- 「〇〇して」と、命令口調
- 「だからダメなのよ」とダメだし口調
- 早口でまくしたてるように言う
言葉は絶大で、キツい口調だと正しい指摘も発言も、聞いている方は「恐い」「感じ悪い」という感情でいっぱいになり、心に届きません。
忙しくて、ついぶっきらぼうにならないよう注意が必要です。
後輩に厳しく小言が多い
ついつい厳しくチェックして小言が多いと、お局認定されやすくなります。
真面目な女性ほど、後輩を育てる責任感が強くて一生懸命がんばるのですが、その愛情に気付かない後輩にとっては「口うるさいお局」なのです。
また、能力が高い人も、厳しく小言が多くなりがち。
自分が当たり前にできてしまうので、できない人の気持ちがわからず「サボっている」「真面目にやらない」と感じて厳しくなってしまいます。
それが、後輩にとっては辛くて、お局だと感じてしまうのでしょう。
大して仕事ができない
口うるさくても仕事を完璧にこなし、周囲から高い評価を得ているベテラン女性は、実力で後輩を黙らせる絶対的存在感があります。
この場合、お局ではなく憧れの対象です。
後輩から「あのお局めんどくさい」と愚痴の対象にされるのは、大して仕事ができないタイプです。
言い方を変えると、秀でた能力がない普通の女性となります。
普通のベテラン女性から何か言われると、後輩は「なんでエラそうなの?私だってあなたくらい勤続してれば、あなた程度かそれ以上仕事できるようになってるよ」と反感を覚えるんですよね。
そして、「嫉妬されてる」「目の敵にされてる」と、嫌悪感を抱きます。
実際、どんな職場でも大して仕事ができないベテラン女性の方が、口うるさい傾向が強くありました。
適度に時間があるため、細かいところまで目が行ってしまうのでしょうね。
実力のあるベテラン女性は、忙しくてどうでも良いことを指摘する暇がないので、後輩から嫌がられる機会もありません。
余裕がなくピリピリしている
お局に限った話ではありませんが、職場で余裕がない人は、周囲から敬遠されがちです。
常に忙しくテンパっていて、余裕ゼロでピリピリとした雰囲気です。
話しかけても「なに?忙しいんだけど」と、感じ悪い対応。
しかも、余裕のない人ほど、実力もなく、実は前項で上げた「大して仕事ができない人」率が高いのです。
イライラピリピリはお局ヒステリーとして、最も周囲から嫌がられます。
情緒不安定で気分のムラが激しい
ピリピリしている日があるかと思いきや、やけに優しく話しかけてくることもある…。
情緒不安定で気分のムラが激しいのも、お局と言われる女性の特徴です。
常にピリピリしていて人を寄せ付けないなら、適度な距離感で仕事だけの関係として、意外と簡単に割り切れます。
だけど、気分にムラがあると、向こうから近寄ってくるときもあり、それを邪険にできないから非常に面倒なのです。
機嫌のよい日は話しかけてきて、でも午後には超不機嫌で言いがかりつけられる…。
情緒不安定なお局様は理不尽です。
若くて経験不足な後輩は対応に苦しむのが容易に想像できるでしょう。
男性の前で態度が変わる
男性、特に上司の前になると、コロッと態度が変わるのは、お局あるあるです。
課長や部長などに、「ちゃんと〇〇してください」と距離感ゼロで説教したかと思いきや、息子を甘やかす母親のように甲斐甲斐しく世話をするなど、「私は特別なのよ」アピールがすごいのです。
若い男性には教える立場じゃないのに、どうでも良いことを「ちゃんとしないとダメよ」と、これまた距離感ゼロで指導するのも良くあること。
また、周囲に男性がいるかいないかで、女性に対する態度も変わります。
男性がいると、「厳しくて優しい先輩」を装いますが、女性だけだと「厳しくて嫌味な先輩」に豹変。
「お局」と呼ばれる女性は、ベテランなのに詰めが甘いのです。
男性に好かれたいなら、女性から嫌われない方が良いという大前提が抜けているので、平気で態度を変えるのが特徴です。
アドバイスが大好き
お局と呼ばれる女性は、根は親切な人が実は多いです。
親切心から、ついあれこれ関わろうとして、後輩たちからウザいと思われてしまいます。
中でもアドバイス好きは、後輩に嫌がられるお局の特徴なので要注意。
善意で「教えてあげよう」と思っても、「いらぬおせっかい」と喜ばれないケースは非常に多いのです。
しかし、今時の若者は空気を読む気遣い上手。
「いらぬおせっかい」と思っても、言葉や態度には出しません。
お局様が機嫌良くアドバイスしている時は、「さすがです」「わかりました」と柔順に頷きます。
その方が、話が早く終わるし、面倒事にならないからです。
仕事で必要なアドバイスは遠慮する必要はないですが(それでも質問が来るまでは見守った方が良い)、服装や立ち振る舞いなど、大して仕事に影響を及ぼさないことについては、アドバイスを控えた方が良いでしょう。
恩着せがましく上から目線
お局認定される女性は、プライドが高くて後輩には威厳を見せようとするのが特徴です。
自分の存在をアピールしたくて、つい恩着せがましい言い回しをしたり、上から目線な発言をしたりします。
具体例をいくつか挙げましょう。
- 私の言った通りだったでしょう?
- 忙しいんだけど、教えてあげるわ
- まだ若いから、わからないと思うけど
- 私があなた位のときには、当たり前のようにしていたけど
- これくらいはやってくれないと
偉そうで、しかも嫌味っぽい言い方ですよね。
言葉はとても大切なので、慎重に選びましょう。
プライベートが寂しそう
仕事とは全く関係のないプライベートにも、お局要素はあります。
「恋人が長い間いない」「友達が少ない」など、プライベートが寂しそうな印象があると、お局と思われやすいのです。
あくまでも「寂しそう」という印象であり、事実とは全く関係ありません。
プライベートを会社に持ち込まないタイプは、プライベートが充実していても職場の人に情報はいかないので「寂しそう」と誤解されている場合も大いにあります。
後輩にとってお局とは「ああはなりたくない悪いお手本」です。
仕事で尊敬できる面がないだけではなく、プライベートも寂しいなんて、目も当てられないといった感じなのでしょう。
お局タイプのあなたが後輩を上手に付き合う方法
「あれ?もしかして私、後輩からお局って言われてるかも…」と思うなら、普段の言動や考え方を少しだけ意識して変えてみましょう。
それだけで、あなたのお局イメージを変えられます。
お局タイプのあなたが、後輩から敬遠されずに上手に付き合う方法を伝授します。
厄介な後輩は思春期反抗期の中二病だと捉える
ドラマや漫画に出てくる、後輩女性をイジメるような悪者お局でもない限り、先輩を「お局」とディスる後輩はロクなものではありません。
あなたを裏で「お局」と陰口を叩くような厄介な後輩がいる場合は、まともに相手をしないこと。
反抗期真っただ中で、誰にでも牙をむく思春期の中二病みたいな人と捉えましょう。
「話せばわかってもらえる」という希望は捨てた方が良いでしょう。
性格の曲がった後輩は、何を言っても響きません。
自立した社会人だと思って接すると、あなたが嫌な思いをする羽目になります。
過剰な干渉を控える
厄介な後輩を思春期反抗期と捉えると、自ずと接し方が見えてきます。
関われば関わる程、反発するし嫌がられますから、過剰な干渉は控えましょう。
可能な限り距離を取って、関りを減らすのです。
といっても、仕事ですからノータッチにはできませんよね。
あなたの立場によっては、後輩の失敗が自分の責任になることもあるでしょう。
仕事内容は嫌がられても定期的にチェックし、自分に火の粉がかからないように対処してください。
それ以外は、後輩の自由にさせましょう。
笑顔で対応する
厳しく緊張感のある様子は、後輩に恐れられてお局のイメージを強くしてしまいます。
相手が誰であろうと、笑顔で物腰柔らかい対応を心掛けましょう。
嫌な後輩に笑顔を向けるのは癪に障りますが、あなたが相手の低いレベルに合わせる必要はありません。
笑顔を心掛けるだけで、後輩は随分と安心します。
あなたに話しかけやすくなり、仕事もスムーズに進みやすくなるでしょう。
また、後輩に限らず、同僚や上司への印象も良くなります。
笑顔は職場の潤滑油です。
メリハリをつけてここぞという時は厳しくする
優しいだけの先輩だと、「チョロい」と舐めてくる後輩もいます。
普段はにこやかに穏やかに接しつつ、ここぞという時はしっかり厳しく指導しましょう。
メリハリのある対応が、後輩に尊敬される秘訣です。
と言っても、「ここぞという時」は、頻繁には訪れません。
普段は優しく笑顔の対応を基本とし、以下のようにどうにもならない時だけ厳しく指導しましょう。
- あからさまにあなたをバカにした発言をする
- 仕事上での嘘をつく
- 図に乗ってあなたを利用しようとしてくる
- 自分の責任をあなたに押し付けようとする
普通の後輩なら、上記のようなことはないでしょう。
しかし、万が一のときは、ドカンと一喝し、即上司に報告。
優しいけど怒らせるとヤバイ先輩を目指してくださいね。
手に負えない後輩は上司に相談する
後輩に「私の手には負えない」というほど性格が悪く言うことを聞かなかったり、仕事があまりにもできなかったりする人がいた場合は、1人で背負い込まず上司に相談しましょう。
仕事はチームでするものですから、あなたが責任を感じて一手に担う必要はありません。
後輩が権力主義者ならば、上司がでてきただけで態度が一変する可能性もあります。
後輩に舐められないためにも、普段から上司とコミュニケーションを取り、一目置かれた存在になることが大切です。
お局と言われてしまったときの対処法
面と向かって「お局」と言われてしまったら、どうすれば良いのでしょうか。
今時なかなかない事例ですが、いざというときのために、お局と言われてしまったときの対処法を伝授します。
「それってセクハラですね」と笑顔で切り返す
お局発言は挑発のようなもの。
頭に血を登らせて対応したら、相手の思うつぼです。
余裕を持った笑顔で「それってセクハラですね」と、冷静にツッコミを入れてあげましょう。
女性の年齢を揶揄した「お局」という表現は、セクハラに相当します。
まずはけん制のために発言し、それでも相手が引き下がらずしつこいようなら、会社のコンプライアンス部署や人事部に相談です。
「お局」なんていう奴は、「そんなつもりはなかったんだよ」と言い逃れしようとするでしょうが容赦は無用。
無知が罪であることを思い知らせてやるのです。
「あなたも数年後は…ふふふ」と笑いにする
若い後輩女性に「お局」と言われたら、「あなたも数年後は…ふふふ」と笑い飛ばしてやりましょう。
若いだけの自分に万能感を持った、想像力のない愚かな小娘に、ムキになる必要はありません。
大人の余裕を見せつけ、その場では右から左へ受け流し!
そして、友達との話題のネタにすれば良いのです。
「どこを直したら良いと思う?」と聞いてみる
「お局」と言った相手に、「そう?じゃあ、私はどこを直した方が良いと思う?ダメなところがあるから、お局と言うのでしょう?」と、聞いてみるのも良いでしょう。
言い方には2パターンあります。
- 謙虚に素直に本気で質問する
- 圧をかけて相手を黙らせる勢いで質問する
どちらが効果的かは、相手の性格を見て判断してくださいね。
「お局上等!」と一切気にしない
一番おすすめなのは「お局上等!勝手に言ってろ!」と、一切気にしないこと。
今の時代、「お局」はセクハラ発言で、何をどう聞いても悪口です。
悪口を言うような性格の曲がった奴の発言など、気にする価値もありません。
華麗にスルーしましょう。
お局発言を含めた言動が悪質ならば、正当なルートを使って抗議です。
実力のあるお局になって胸を張ろう!
本来お局とは、位の高い女性を意味する言葉です。
しかし、職場では「扱いにくいベテラン女性」と、悪い意味で使われるようになりました。
あなたがもしお局と呼ばれるなら、直すべき点があるのかもしれません。
それでも、相手を嫌な気分にさせる言葉を選ぶのは、悪意の感じられる行為です。
「自分が悪いんだ」と自己嫌悪する必要はありませんよ。
職場は仕事をする場所ですから、仕事に打ち込めば良いのです。
実力のあるお局になって、何を言われても胸を張れるようになりましょう。